新ガジェット、スマートウォッチの時代到来へ

ポストPC時代を迎え、スマートフォン、タブレットPCといったモバイル電子製品が大々的に普及し、各大手メーカーもウェアラブル製品の開発に着手しました。大手メーカーとは具体的にはGoogle、SONY、Nike及びQualcomm等であり、相次いでウェアラブル製品の全体計画作成を開始しております。この中で、スマートウォッチが現在最もホットな商品です。市場には様々なメーカーが発表した幾多のスマートウォッチが存在していますが、全てが消費者に好まれているわけではありません。今年9月末に発表されたサムソン(Samsung)のスマートウォッチGalaxy Gearは、消費者からの悪評が絶えません。メディアによると、Galaxy Gearを購入した消費者のうち、30%が使用後に返品を申し出ています。これは消費者が実際に製品を使用した後、その製品に対する不満がいかに高いかを示しています。HISアナリストはこの製品の欠点を次の3つであると述べています。(1)販売価格が高過ぎる(300 USD)、(2)電池が長持ちしない、(3)互換性が限られており、他メーカーの携帯電話と接続することができない。これにより、スマートウォッチは製品の設計及び開発面において多くの改善点があることが分かります。

1:サムソンのGalaxy Gearは「一般製品になりすましたプロトタイプ」と批判される

(A prototype masquerading as a commercial product)」─Ian Fogg,HISアナリスト

GALAXY GEAR

市場にあるスマートウォッチはタッチ式とボタン式、二種類のインターフェースが存在しています。写真閲覧機能があるものや、更には音声コントロールができるものもあります。スマートウォッチのような新興市場に対し、アリオンは検証の専門企業としてスマートウォッチの発展とマーケットトレンドに高い関心を寄せています。現状のスマートウォッチ市場を把握し、製品インターフェースがユーザーにとって扱いやすいものであるかどうかを確認するため、アリオンは三種類の異なるメーカーから発売されたスマートウォッチを用いてテストを行いました。電子製品を熟知した5名のパワーユーザーによるユーザビリティテストを通じ、ユーザーの角度からスマートウォッチの見た目、ユーザーインターフェース、機能性の3つの項目について評価および分析を行いました。

2:三種類のスマートウォッチ

(左から)SONY Smart Watch 2Martian Passport WatchPebble Smart Watch

三隻手錶合照smartwatch

今回購入したスマートウォッチは、2013年の4月に発表された製品です(図2参照)。左から、SONY Smart Watch 2、Martin Passport Watch、そしてPebble Smart Watchです。一般のモバイル製品はどれも似た外観をしていますが、これらは設計思想が異なるため、外観も全く異なります。SONYのSmart Watch 2はタッチ式のインタラクティブ方式を採用し、220 x 176 pixelの1.6インチLCDスクリーンを搭載しています。MartianのPassport Watchは従来の腕時計の時計盤を採用し、更に時計盤の下部に96 x 16 pixelの文字表示ディスプレイを搭載しています。こちらはタッチできないOLEDスクリーンを搭載しています。時計盤の左側には二つのコントロールボタンがあり、右側には時間を調整する時に使用するリュウズがついています。PebbleのSmart Watchは1.26インチe-paperスクリーンを採用しており、画像表示は 144 x 168 pixel、そして本体左右に合計四つのコントロールボタンがあり、タッチ機能は搭載されていません。

1:各検証製品のスペック

表一-本次受测产品的规格数据

レポートの正確性を高めるために、製品の外観、ユーザーインターフェース、機能性の3つのテーマに更に細かい採点項目を加えました。5人のユーザーは最も満足(10点)から不満足(0点)で採点し、テスト項目を実施できない場合や互換性に問題が発生した場合は一律で0点として計算しました。

2:外観・ユーザーインターフェース(UI)採点表

1. 日文-外觀 UI 評比

 

  •  製品の外観

表2で示しているとおり、金属の質感とタッチスクリーンを搭載しているSONYが「付け心地」、「デザイン」で最も高い評価を獲得しています。タッチスクリーンを搭載したことが、MartianとPebbleより優れているとユーザーに判断されたようです。しかし、「着用のしやすさ」の点ではPebbleに負けてしまいました。これは、SONYの時計はバタフライバックルを採用しており、自由にストラップの長さを調整することができないためでした。

  •  ユーザーインターフェース

UIに関する3つの項目「UIの使いやすさ」、「フォントサイズ」、「フォントの見やすさ」で、SONYは第一位の評価を獲得しました。ユーザーは同時に6つのアプリを同時にディスプレイすることができる1.6インチサイズのスクリーンを好むことが分かりました。ですが、SONYのHomeキーはタッチ時の反応が悪く、感知しない現象が発生しました。また、Pebbleは時計の両側にボタンを設置しているためにユーザーが操作するには不便であったため、点数が一番低くなりました。

3機能性採点表

2.日文-功能性測試評比

  •  機能性

市場のスマートウォッチは大半がスマートフォン由来の製品です。操作性はスマートフォンやタブレットPCのアプリと連動している必要があります。よって、スマートウォッチの基本的な機能部分において、アリオンはスマートウォッチのアプリケーションの使用満足度に対してそれぞれ採点基準を設けてチェックしました。スマートフォンとペアリングしている最中、SONYにはNFC機能が搭載されているため、Bluetoothで簡単に、短時間でペアリングできることから、「スマートフォンとのペアリング機能」の部分において最高点を獲得しました。また、「操作インターフェース」と「アプリの使用感」においても三機種の中で最も高い評価を得ました。基本機能面に関しては、「SMS通知」と「メール通知(Gmail)」で好評化を獲得しましたが、「着信通知」機能面ではMartianに負けてしまいました。Martianはスマートウォッチを通じて直接電話に出ることができ、スマートウォッチ内蔵されているノイズキャンセリング機能付きのマイクで直接会話することができるからです。しかし、Martianはこれら三つの製品の中で唯一ボイスダイヤル機能を搭載した製品ですが、そのパフォーマンスについては好ましいものではありませんでした。ボイスコントロール機能がユーザーの話す地域言語と同期されていないため、ボイスダイヤルの正確性に問題がありました。

現在の市場にあるスマートウォッチの大半は、スマートフォンの補助的な役割を担っており、Bluetooth機能を通じてメール着信や電話受信があることをユーザーに通知します。このため、スマートフォンとスマートウォッチが安定して連動できるよう接続されることは大変重要です。今回は、Android OS搭載のスマートフォンを5機種と、iOS搭載のスマートフォンを1機種、合計6機種のスマートフォンを準備し、三機種のスマートウォッチとのペアリングを行いました。テストする機能は、SMS、着信通知、およびソーシャルソフトウェア(Facebook)通知機能です。下記表4から伺えるように、この三つのスマートウォッチとスマートフォンはペアリングにおいて互換性の問題が見受けられました。例えば、LG Nexux 4とSONYのスマートフォンはメールとFacebook通知機能で互換性問題が存在しています。また、SONY Xperia ZがFacebook通知を受信しても、Martianのスマートウォッチは通知を受け取らない問題も発生しました。アリオンの専門家チームは、上記の問題からメーカーに対して全面的な互換性試験を行う必要があることを指摘しました。試験を実施することで、製品がその他各種スマートフォンとの互換性問題が発生しないことを確認し、ユーザーがベストな状態で製品を使用できるように品質をより良くすることができます。この他、Martian Passport WatchはBluetooth 4.0のLow Energy技術を搭載していることを謳っていました。が、当社のBluetoothエキスパート(Bluetooth Qualification Expert, BQE)がプロファイルを確認したところ、実際にはLow Energy技術は搭載されていないことが判明しました。PebbleのSmart Watchについては、公式ウェブサイト上ではBluetooth 4.0技術を搭載していることを明記していますが、検証の結果、本来のBluetooth 4.0技術ではなく、Bluetooth 2.1 + EDRスペックであることが確認され、公式発表されているスペックとの乖離がありました。製品開発メーカーは検証の専門業者によってプロフェッショナルな観点からBluetooth品質検証を実施し、製品がBluetooth認証スペック基準を満たしていることを確認する必要があります。Bluetoothロゴ認証を取得することで、スペックに対応するデバイスとの互換性を確保することができます。

4:異なるスマートフォン機種と三つのスマートウォッチのペアリングテスト一覧表

3. 日文-不同款式的智慧型手機與三支智慧手錶配對測試一欄表

総合レビュー:

  •  SONY Smart Watch 2

質感と拡張機能性を備えた製品です。全体的なUIのパフォーマンスは良好ですが、ディスプレイの解像度を向上させることで更に潜在顧客を惹きつけることができる性能を備えています。ただ、スマートフォンの各アプリについては手動でインストールする必要があり、ユーザーが最初に使用する際にやや複雑です。また、スマートウォッチ自体のスリープモードは段階的に暗くなる設定ではないため、装置のフリーズやスクリーン上の問題であるかのように見られることがあり、ユーザーが混乱してしまう可能性があります。ソーシャルウェブサイトのアプリケーションをテストした結果、Twitterの文章が既読とならないものがあり、Facebookについては通知漏れや通知の遅延が見受けられました。文字盤上にあるアプリケーションの位置を調整できるようにすべきであると提案します。また、同時に明るさの自動感知機能とボイスコントロール機能を追加するよう推奨します。

  •  Martian Passport Watch

スマートフォン側のアプリケーションは簡単で使いやすいものでした。しかし、時計本体が重すぎることと装用感が快適ではありませんでした。また、Bluetooth接続が失敗する可能性が高く、一部のアプリと接続できない問題や、ボイスダイヤルの正確性が低い問題が見受けられます。スマートウォッチを通じて使用するカメラについても、自動的にフォーカスできません。スクリーンサイズを拡大して本体の厚さと重さを改善するよう推奨します。

  •  Pebble Smart Watch

スマートフォン側にアプリをダウンロードしてからスマートウォッチへと保存する方法だと、ユーザーがインストールするのに不便です。また、アプリの容量として11MBは大きすぎるのではないかと思われます。また、アプリのインターフェースが単調過ぎることに対して、設定画面上では文字の記述が多すぎるために読み取りが難しく、スマートウォッチ右側のどのボタンを押せばよいかも説明されていないため、インストールの設定が不便だと感じます。多言語に対応していない点は大きな欠点です。オフライン時でもアプリは継続的に検索をするので、スマートフォンの電池が大量に消費されます。

パワーユーザーからの提案:

一つの完璧な製品を開発するためには、ソフトウェアとハードウェアの融合が大変重要です。消費者が期待しているのは、カスタマイズされた、そして新しいアイデアが含まれた製品です。アリオンはSONYとMartianのスマートウォッチの文字盤にもっと多くの待機画面が表示できるようユーザーが選択可能になることを期待しています。ePaperのディスプレイを採用しているPebbleについては、スマートフォンからアプリをインストールする際は、全てのステップを簡単にすべきです。なるべく簡単な図でユーザーに指示することで、画面上の複雑な記載と解読困難なインターフェースを回避できるでしょう。設計時の防水を考慮して、SONYとMartianは充電端子に蓋が設けられています。このうち、Martianの方はこの蓋がリュウズに引っかかり、折れてしまいがちです(図3)。これらの細かい点はユーザビリティに影響を及ぼします。これ以外にも、ナビゲーション機能を提供し、スポーツブレスレットとして健康管理機能を持たせ、更にBluetooth 4.0のLow Energy機能を有効活用させるよう提案します。

3Pebble Smart Watchの側面

金属端子は充電時に便利だが、ショートする可能性がある。

pebble02

消費者が現在スマートウォッチを購入すべきか検討している主な原因は、設計不良、値段の高さ、目新しい機能がないこと、そして充電の持ち時間が短い点にあります。この他、市場にはスマートウォッチのために開発されたアプリが不足しており、消費者が躊躇するのに拍車をかけています。今回の評価採点から、スマートウォッチには互換性で多くの問題を抱えていることが判明しました。開発メーカーはスマートウォッチとその他製品との互換性確保を最優先事項とし、もっと先進的な機能を開発しなければなりません。アリオンのBluetoothエキスパート(BQE)は、スマートウォッチが革命的イノベーションを起こすためには、ヘルスケア、住宅管理、フィットネスセンサーなどを搭載し、BLE4.0技術と融合させ、腕時計が手首に装着されている点を利用し、スマートフォンへもっと多くの情報を提供することになると予測しています。アリオンは検証専門のラボとして、Bluetoothおよびタッチパネルの検証を実施することができ、最新のモバイル端末との互換性検証も提供することができます。競合分析を行い、自社製品の弱みと強みを理解し、市場で勝ち残る製品を作りあげましょう。