Bluetooth機能と接続性 ─ Bluetoothペアリングについて

Allion Labs/ Jeffery Wu

Bluetoothとは無線通信技術の一つです。パソコン・スマートフォン・ポータブル機器の接続に広く使用されており、データの送信や交換に利用されています。Bluetooth SIGが2016年に発表した最新のBluetooth 5.0では、通信距離の公称値が300mで、通信速度が約2Mbpsと謳われています。

Bluetooth 4.0でLow Energyが追加されて以来、省電力化に伴いBluetoothに対応する製品が増えつつあり、近年ではパソコンの周辺機器から、カーアクセサリ、ウェアラブル端末、IoTスマート家電や医療・在宅介護に及ぶまで対応製品が広がりました。Bluetoothがスムーズにデバイスに繋がるかどうかは、ユーザーが製品を選ぶときのポイントですが、特に相互接続性は非常に重要です。

相互接続性とは、製品間の通信のことです。特にBluetoothに対応するデバイスの場合、ノートパソコン・スマートフォンとペアリングしないと使えないことが多いため、スムーズに繋がるかどうかは非常に重要です。以下はワイヤレスプレゼンター(Bluetoothリモコン)を例にして、こういった製品に潜む問題点を全面的に分析します。

アリオン検証レポート
検証対象:ワイヤレスプレゼンター(Bluetoothリモコン)、ノートパソコン

検証の結果、ワイヤレスプレゼンターとノートパソコンをペアリング設定すると、PC上のBluetoothデバイスリストにペアリング済みと表示され、デバイスマネージャーにも正しく表示されました。しかし、いざ使おうとするとカーソルとボタンは使えませんでした。

ドライバーのバージョンを変え、他のBluetoothチップセットを搭載した今度は同じメーカーの製品でクロスチェックした結果、上記のプレゼンターは特定のBluetoothチップとの接続性に問題があることが判明しました。うまくペアリングできないというトラブルはユーザーを困らせるだけでなく、製品の品質イメージとメーカーの信用にも影響します。

こういった問題は決して珍しいことではありません。学校や職場で、論文発表や重要な会議をするとき、もしプレゼンターがいきなり動かなくなったら、最悪の場合、努力して準備してきた報告がプレゼンター一つで潰れることになりかねません。

こうしたトラブルを起こさないいために、メーカーは開発段階でBluetooth検証を行うことが望ましいでしょう。その際、公式の認証を取るだけでなく、様々な使用環境を想定した製品とほかのデバイスとのペアリングテストを実施することを推奨します。

アリオンは豊富な検証経験を持っており、製品の性能に対して最適な検証が可能なカスタマイズプランを用意できます。問題の発見と解決策の提案で品質向上をお手伝いします。